小さなキャンバスとブルーを3色選んだ日。「ん、ん!」と小指で絵の具を落とす場所を指示し、もちょもちょ指を動かしてキャンバスの上で直接色を混ぜていく。出来上がった作品は、まるで彼女が何度も訪れて大好きな場所、宮古島の海のよう。ただ、彼女が何を想って描いたかは、謎。正解は、ない。見た人が自由に感じて、周りとのコミュニケーションを自然と生み出すマコアート。
●作者について2010年3月生まれ。松戸特別支援学校 中学部。 先天性の脳&筋肉の疾患があり、知的と身体に障害がある。 性格は、陽キャ100%。固定観念ほぼゼロ。自己主張激しめ。 好きなものは、ディズニーとじじ(祖父)。 MACOのやる気スイッチが入ったときがアートの時間。それが夕飯直前だろうが関係ない。 本人はキャンバスの上で絵の具で遊ぶのが好きなだけで完成した作品には全く興味がない。 彼女の一番のファンである母親が、『macoart(マコアート)』としてSNSなどで発信中。
「ガタンゴトン!」
作者のJSは、元々粘土のようにベタベタした物に触れるのは苦手だった。しかし、その日は違った。そう、粘土を指先ではなく、手のひらの下、手根部で叩くことで、粘土を触り続けることができることを知ったのだ。大好きな電車の「ガタンゴトン、ガタンゴトン!」のリズムで、粘土を叩く!叩く!叩く!粘土が平らになる、剥がす、重ねる。次は何線だろう?「ガタンゴトン、ガタンゴトン!」。まだまだ走るまだ走る。一体どれだけの電車を走らせるんだ!苦手な物と好きな物の融合、混沌。完成した作品には電車の音が積み重なっていた。
●作者について2013年生まれ。先天的に全盲。ASDでもある。毎日チョコベビーを2個ずつ食べるストイックな生活を5年以上継続中。バスや電車など乗り物に目がなく、いつ・どの乗り物に乗ったかを詳細に記憶している。最近のお気に入りは東急バス五反田行き。

小さい頃、トムとジェリーが好きだった。最初は自分が描けないから、両親に描いて!とお願いしていた。けれども、両親の絵を見て「あんまり上手じゃないな」と思い、自分で描くようになった。そこからオリジナルキャラクターマウスくんが誕生した。細部まで描き込み、愛や葛藤、喜びや悲しみの声を正直に描き続ける彼女の作品に、多くの人が心を打たれる。描き続けているマウスくんは彼女の想いと共に年々変化し続けている。
作家の島田健司が好きなモチーフの1つ、「カラフルな円」を描いた作品。さてこれは一体何だろうか。信号だろうか。だとすれば円が4つあるのはどういうことなのか。見る人を迷わせ、考えさせる彼の作品は多くの人を虜にする。
ドン・ドン・ドンと色を重ねに重ね続け3ヶ月。絵が完成した時に板から絵を外すのだが、作家の小原和真は紙を破るのも好きな為「さぁ破ろう!」とする寸前でスタッフが止めに入り、完成となった作品。彼が描く作品の中でも特に小さい作品である。
●作者について